AndroidでSiri風 音声認識アプリを作りました
『ハイペリオン』というSF小説をご存知でしょうか。
ダン・シモンズという作家によって書かれた壮大な物語です。
SF小説らしく未来的な道具が色々と出てきて、
その中の一つに「コムログ」という情報端末があります。
コムログはありとあらゆるデータにアクセスできる端末で、
形状は様々ですが、声で指示することもできます。
登場人物たちがそんなコムログを使って、
冒険していく姿はとても格好良いものでした。
AppleがSiriを発表した時、私は上記のコムログを思い出しました。
音声で端末を指揮できる、
「~してくれ」と言えば端末が応えてくれる、
つまり、アプリや機能をわざわざ探すような無様なマネをせずに端末を使える、
なんてこった、Siriとはコムログだ、と――。
えぇ、酔ってたんだと思います(おぃ
Siriの発表からiPhone4Sが投げ売りされて乗り換えるまでの間、
私がGalaxy Sを片手に枕を涙で濡らしたことは省略します。
しかし、Siriを使うようになった私にも平穏は訪れませんでした。
Siriも完璧ではないのです。
SiriはAppleの推奨する基本的なアプリしか使えないのでした。
違うんだよ、ぼくはブラウザにChromeを、メモにEvernoteを使いたいんだ……。
Siriは執拗にSafariブラウザを押し付けてくるので、
呆れた私はSiriを昼寝のタイマーセット以外には使わなくなりました。
そしてある日、昼寝から目覚めた私は閃きました。
Siriがこんなにも不便なのはAppleの束縛が原因である、と――。
おのれ、ゴルゴム……じゃなかった、Appleめ。
憎しみに燃えたのか、単によくわからないテンションになったのか、
ないものは作るしかないとばかりに一心不乱にプログラミングし、
やがてAndroidの音声認識アプリを完成させました。
こうしてできあがったアプリが、今回ご紹介する「虚無ログ」です!
……コムログと虚無僧でダジャレかよ! しかも、本題に入るの遅いよ!
はい。そんなこんなで、
Androidアプリ「虚無ログ」を作りました。
作成に至るまでの論理階梯がぶっ飛んでたり、名前や見た目は怪しげですが、
中身は実用的です。たぶん。
ブラウザやカレンダーやメール、カメラ等を音声で起動したり、
タイマーやアラームをセットすることもできます。
Siriや他の音声認識アプリと決定的に違うところは、
対応するサービスがちょっとしょぼいことと(そういうことは言わないでいい)
サード・パーティのアプリが起動することです。
起動するブラウザはChrome、Firefox、Operaなど複数に対応し、
「カレンダー」と呼べば「ジョルテ」が起動し、
「メモ」もしくは「Evernote」と呼べば「Evernote」が起動します。
まだまだありますが、めんどいので略、使ってみてのお楽しみです。
自作したアプリから、EvernoteやRSSリーダーを呼び出せるのはなかなか壮観ですね。
普段、私がSiriで使う機能や、Androidで使う機能を参考にして、
色々な機能を盛り込んだので、(私が使うぶんには)Siriに劣りません(震え声
現状は私が使う機能を優先的に入れただけなので、
期待厳禁で、皆様方の好みに合うかどうかわかりませんが、
興味の湧いた方はどうぞ試してください。
あー、言い忘れてましたが、お値段は無料ですよ!
広告くらい入れてもいいよね、パトラッシュ……。
(リンク先はGoogle Playに飛びます)